海事代理士の職域は行政書士と被っており、資格取得も難しくありません。

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海の司法書士「海事代理士」

 

海事代理士

 

海事代理士は海の司法書士とも呼ばれる士業で、主に船舶・海運関係の登録や各種申請等の手続き代行とアドバイスを行います。
ちなみに、通常の司法書士は不動産会社の登記過払い金請求などの少額訴訟が主な業務です。

 

 

海事代理士の場合は船舶の登記の他に登録や許認可の申請がメイン業務になり、司法書士よりも行政書士に近い役割を担っています。

 

海の行政書士と呼ばれることも多い資格で、簡単にまとめると海に関係した法律・法的手続きのスペシャリストです。
趣味でクルーザーを保有する方や漁業、海洋、海運を手がける事業者は、なんでも気軽に海事代理士へ相談してみてください。

 

資格取得を目指す場合は勉強時間の目安が500時間合格率40%以上で士業の国家資格の中では難易度が低めになっています。
内陸県には職場が少ないデメリットもありますが、独立開業できれば年収1,000万円超えも可能になる資格・職業です。

 

海事代理士の職域

 

海事代理士が取り扱う船舶の数々

 

海に関連した各種手続きの一部は、街の法律家と呼ばれる司法書士や行政書士でも可能な業務があります。
海事代理士の職域と独占業務の範囲、他の士業が行える職域をまとめました。

 

小型船舶関連

業務内容:小型船舶の登録・名義変更・抹消や検査申請等
対応できる資格:海事代理士司法書士行政書士(登記は海事代理士と司法書士の独占業務)

 

内航海運業法及び船員職業安定法関連

業務内容:海上貨物関係の仕事に関わる各種手続き
対応できる資格:海事代理士と行政書士の共管業務(当面の間という注記あり)

 

国際トン数関連

主な業務:船舶のトン数測度に関する国際条約に基づく証書・確認書の手続きと測度に関する諸手続
対応できる資格:海事代理士の独占業務

 

漁船関連

主な業務:漁船および遊漁船の登録、関連法の各種申請手続き
対応できる資格:海事代理士と行政書士のみ

 

港湾での倉庫業営業

主な業務:港湾に関連した倉庫業法の各種手続き
対応できる資格:海事代理士と行政書士のみ

 

船舶系建設機械の登記手続き

主な業務:土運船・浚渫(しゅんせつ)船・作業台船など船舶系建設機械の登記
対応できる資格:海事代理士と司法書士のみ

 

船員法に基づく船員の就業規則作成

主な業務:表題の通り
対応できる資格:海事代理士の独占業務(陸上勤務は社労士)

 

このように海事代理士は海に関連した幅広い業務ができ、内容によっては他の士業でも対応できます。
なお、海事代理士は船員保険の販売船舶登記手続に関する審査請求手続はできないルールになっています。

 

 

資格取得について

 

海事代理士の資格を取得する際のポイントは次の通りです。

 

  • 試験は筆記試験と口述試験
  • 筆記試験は一般法律と専門法律の問題が出る
  • 筆記試験に合格できれば口述試験は高確率で突破できる
  • 勉強時間の目安は500時間
  • 特別な受験資格はない
  • 筆記試験は220点満点中6割くらいの点数が合格ライン
  • 合格率は40%以上(50%を超える年もある)
  • 新規参入が難しい仕事で、既に多くの仕事を抱えている海事代理士事務所へ就職する必要がある
  • 独立して顧客を獲得すれば安定する(特に海運関連は安定した仕事が入ってくる)
  • 海事代理士業以外で資格を直接活かせない
  • 一般法律の知識を有するので法律事務所のアシスタント業務で採用されやすい

 

合格率が高い狙い目の資格ですが、仕事や求人の数が少なく、資格を所得しても海事代理士事務所へ就職できない方が多数います。
そのため就職先の見込み(コネクション)がある場合を除いて、同時進行で行政書士や司法書士の勉強・受験をしている方が多いです。